『チョコザイな小僧め!名を、名を名乗れ!』
『赤胴鈴之助だ!』
というオープニングでTVアニメにもなった竹内つなよし氏の『赤胴鈴之助』。
少年剣士の活躍を描いたこのお話のおかげで、私も道場通いを始めました。
もう40年以上昔の話です。
物語では、少年剣士 鈴之助は、北辰一刀流 開祖 千葉周作に師事します。
千葉周作は実在の人物。
周作の北辰一刀流 玄武館は、幕末の江戸で、神道無念流の練兵館、鏡心明智流の士学館、心形刀流の錬武館とあわせ、江戸四大道場と言われた名門でした。
著名な剣士には、新選組の山南敬助、伊藤甲子太郎が名を連ね、小説にもなった吉村貫一郎も北辰一刀流を学んだといいます。
そして、この人を抜きにはできません。坂本龍馬。
先ごろ、龍馬が同流派の免許皆伝であることを裏付ける歴史的発見もありました。
えー、きょうも勿論ふるさとしずおかに関わるお話ですが、まずは、この北辰一刀流の千葉氏のお話から。
千葉氏というのは、平安期の下総国は千葉郡、今の千葉県習志野市あたりに興り栄えた一族です。さかのぼると、将門公に連なる坂東平氏の名門です。
江戸末期に剣士として名を馳せた周作は、一刀流を修めたのち、家伝の北辰夢想流とこれを合わせ、北辰一刀流なる流派を確立したと言われています。
北辰一刀流は、これまで体現や口伝で受け継がれることが一般的であった剣の奥義を、わかりやすく明文化したことで、瞬く間に多くの門弟を得ます。
ところで、この北辰という言葉。どうも千葉氏と縁が深そうです。
モノの本によると、北辰とは北極星を指すとあります。
北極星は古来 妙見とも呼ばれます。
天空にあり、唯一、その位置の動かぬ星 北辰。これを神格化し信仰対象とする起源は古代中央アジアだといいます。これが大陸を経由し道教と融合し、妙見信仰となって飛鳥時代の日本に伝わりました。
そして、時代が下ると、北辰は北辰妙見菩薩となって武士団の守護神として信仰を集めるようになったのだといいます。
千葉氏の氏神社は妙見本宮千葉神社です。
幕末の龍馬の偉業は、実は、この千葉一族の影働きによるものだという説もあります。
ふるさとしずおかは井宮町にある井宮神社。
通称 妙見さん。
この神社は、江戸時代になってから家康公によって建立されたといいますが、『妙見さん』という通称は千葉氏の北辰信仰を連想させます。
そういえば、私の姓である『遠藤』も千葉氏の傍流に連なる名。
ふるさとしずおかにもあったんですねぇ、妙見菩薩信仰が。
毎年、8月には七夕祭りが盛大に行われるようです。
一度は出かけてみないといけませんね。妙見さんの七夕まつり。
おまけは、妙見さんのすぐ向かいにある老舗和菓子店 三坂屋本店のクリームどら焼き。
なんと、創業80年の老舗です。
安倍七騎の大きな看板が目印です。
美味いんですけどね、うっかりして、おつりもらうの忘れました。