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栄枯盛衰、盛者必衰、のココロ。

『祇園精舎の鐘の音、諸行無常の響きあり、沙羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらわす』
習いましたなぁ。若い頃。
なかなか暗記できませんでした。
ご承知のように、これはかの平家物語の冒頭の一文。 おごれる平氏も久しからずや、盛えたものは必ず衰える、思い上がったものは長くは続かない。人の世は栄え衰えることの繰り返しであると、世の習いを説いています。

IMG_3421清盛によって栄華を極めた平氏でしたが、その運命は、清盛の死後、源氏の台頭によって長門の国 壇ノ浦の波間に消え行くことになります。
ところでこの平氏という一門。元を辿るとやんごとなき血筋の一族なんですね。
いくつかの系統がありますが、もっとも有名なのは桓武平氏。 時は9世紀。第50代天皇 桓武天皇の第三皇子 葛原親王(かずわらしんのう)が子女の臣籍降下を願い出てこれを許され、親王の三人の皇子は平の姓を賜りそれぞれ皇族の身分を離れ下野します。
これが桓武平氏の始まりです。
皇子のうち末子の高望王は平高望を名乗りましたが、これが桓武平氏 高望流の始まりで、この系統から、後の日本史に名を残す多くの人物が排出されます。
高望は、現在の千葉にあたる上総を治める役に就き、子の国香らを連れ任地に下向します。 そして、その地で後に坂東平氏と呼ばれることになる武士団を形成しました。
IMG_3420このうちから、『新皇』を名乗る男が現れます。
そう、平将門です。
将門公は、高望王の孫。つまり、桓武天皇に連なる家系だったんですね。
将門公が関東王権に託した夢は儚く散りますが、その100年後に清盛が権勢を極めたのは周知のことです。
皇統に刃を向けはしたものの、大河ドラマ「風と雲と虹と」で描かれた加藤剛演じる将門公は、正義と情けを持った立派な武将でした。

IMG_3419ところでこの平氏。
落人が隠れ住んだといわれる「隠れ里」が全国に点在します。 なんと、わがふるさとしずおかにも。
伝承では、「平」がつく地名に多いんですね。なるほど納得。 そういわれるうちの多くが、平成の今も人里離れた当時の風情を残し往時をしのばせます。
まさに栄枯盛衰。しかし、人はなんとしぶとく強いものか。

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駿河の国 一宮、のココロ。

みなさま、あけましておめでとうございます。

いつも、ふるさとしずおかで暮らすココロ。にお付き合いいただき、まことにありがとうございます。
拙い徒然話ではございますが、どうぞ本年もご贔屓に。

IMG_3413さて、さっそく本年もふるさとしずおかのよしなしごとを。
えー、お正月と聞いてまず思いつくのは初詣。
文字通り、年が明けて初めて寺社を詣でることですが、どこでもよいとうわけではなく、一般的にはご近所の氏神様や恵方の寺社を参拝します。
例えば、私の住む町では、第12代の景行天皇をお祀りした青木神社が氏神にあたりますが、ここ数年の我が家では、この青木神社やおせんげんさんに加え、富士山本宮浅間大社や三島大社、あるいは小國神社を詣でるのが恒例です。

 

IMG_3415飛鳥時代と呼ばれる天皇を中心にした中央集権国家の形成期、我が国では大陸国家に倣い律令制が執られ、それに伴って、全国が律令国と呼ばれるおよそ70もの国に分けられました。
例の、出羽の国とか越後の国とかいうやつですな。
この律令国による地理上の区分は、その後、1500年もの長きにわたって公用のものとされ、平成の今も頻繁に使われています。
当時のふるさとしずおかには、律令国が三つ。
駿河国、遠江国、そして伊豆国。
今の、中部、西部、東部の区分と似てますねぇ。
そして、そのそれぞれに一宮と呼ばれる、地域で最も格式の高い神社が建立されました。
前述の浅間大社、小國神社、三島大社は、それぞれ駿河、遠江、伊豆の一宮。
どうりで、その境内も社も荘厳な感じがします。

IMG_3417そんな古の国の成り立ちを思いながらの参拝は、心なしか身も引き締まります。
私は、今年は駿河の国の一宮 富士山本宮浅間大社に詣でました。
そのあとは、神社向かいのお宮横丁。
お勧めは、やっぱり富士宮焼きそば学会直営店。
モッチリ麺と出汁の味がよく合います。
あとね、横丁の奥にあるお店の紅鱒の漬け丼が旨いんですよ。
紅鱒のいい香りと、プリプリっとした食感とねっとりした感じが上手く調和していて。
本当に旨い。
残念ながらお店の名前忘れたけど。

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